建設業許可MIRAI / 要件ガイド
建設業許可の二大要件常勤役員等(旧・経営業務の管理責任者)/営業所技術者等(旧・専任技術者)
建設業許可で多くの方がつまずくのが、この2つの「人」の要件です。どちらも、いま要件を満たす人がいることに加えて、過去の経験を書類で証明できることが求められます。止まるのは決まってここです。
- 工事を発注する側で約30年
- 1級土木施工管理技士
- 建設業許可に特化
- 夜21時・土日祝も電話可
新規許可申請のご相談は無料です。※営業のお電話はお断りしています。
つまずくのは要件ではなく、証明です
建設業許可の7つの要件のうち、判断と書類集めが最も難しいのが、①常勤役員等と②営業所技術者等の2つです。
要件そのものは、多くの方が満たしています。止まるのは「書類で証明できるか」の部分です。契約書、注文書、確定申告書、登記事項証明書。何が手元に残っていて、それをどう並べれば期間がつながるか。ここを最初に見極められるかで、その後が決まります。
名称は改正で変わりました。常勤役員等は令和2年10月1日施行の改正で旧「経営業務の管理責任者(経管)」から、営業所技術者等は令和6年12月13日施行の改正で旧「専任技術者(専技)」から、それぞれ名称が変わったものです。役割や要件に基本的な変更はありません。どちらの呼び方でお話しいただいても構いません。
※ 令和3年1月から、各様式への押印は不要になっています。
① 常勤役員等(旧・経営業務の管理責任者)
建設業の「経営」の経験を見る要件です。技術的な経験は問いません。法人では常勤の役員のうち1名、個人事業主では本人または支配人が該当します。次のいずれかの体制を満たす必要があります。
イ単独の役員等で満たす場合
常勤役員等のうち1人が、次のいずれかに該当すること。
- 建設業に関し5年以上、経営業務の管理責任者としての経験を有する
- 建設業に関し5年以上、経営業務の管理責任者に準ずる地位(執行役員等)で、経営業務を管理した経験を有する
- 建設業に関し6年以上、経営業務の管理責任者を補佐する業務(資金調達、技術者の配置、契約の締結等)に従事した経験を有する
ロ役員+補佐者の体制で満たす場合
- 常勤役員等のうち1人が、建設業の役員等としての経験2年以上に加え、財務管理・労務管理・業務運営の経験などを組み合わせて要件を満たす
- かつ、その役員を直接補佐する者(財務管理・労務管理・業務運営について、それぞれ5年以上の経験を有する者)を配置する(兼務可)
経営経験5年(イの1つ目)以外の方法で証明する場合は、先に都道府県へご相談ください。
執行役員等としての5年、補佐業務の6年、ロの体制。いずれも県によって取扱いが異なり、事前協議を必須としている県があります。了解を得てから申請することをおすすめします。当事務所がご依頼を受けた場合は、この事前相談から進めます。
証明は「立場」と「実態」の2段で組み立てます
法人の役員だった方は登記事項証明書(証明する期間分)。個人事業主だった方はその期間分の所得税の確定申告書(収受日付印のあるもの。e-Taxの場合は税務署の受信通知を添付)。
許可業者だった期間は、当時の許可通知書で足ります。許可のない期間は、工事請負契約書・注文書および請書・請求書控えと入金を確認できる預金通帳など。決算変更届の表紙と工事施工金額〔様式第三号〕で示せる場合もあります。
常勤役員等は「経営」の経験を見るものなので、この契約書・注文書の業種は問いません。ただし、電気工事業・解体工事業など別に登録・許可が必要な業種は、その登録・許可を受けて営業していた期間に限ります。
提出する主な様式
- 様式第7号:常勤役員等証明書(イで証明する場合)
- 様式第7号の2:常勤役員等及び当該常勤役員等を直接に補佐する者の証明書(ロで証明する場合)
- 別紙:常勤役員等の略歴書(住所・職歴・賞罰等)
- 様式第12号:許可申請者の住所、生年月日等に関する調書(役員等について作成。ただし常勤役員等本人は略歴書で確認するため重複しません)
現在の常勤性を示す資料
弊所のご依頼者様では、健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書をご準備される方が多い傾向にあります。
- 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得確認及び標準報酬決定通知書
- 住民税特別徴収税額通知書
- 確定申告書(法人の場合は表紙と、勘定科目内訳明細書のうち役員給与等の内訳書)
- 出勤簿または賃金台帳
- 住民票(発行後3か月以内)
- 登記されていないことの証明書(法務局)および身分証明書(本籍地の市区町村)
健康保険被保険者証の写しは、令和6年12月2日から使用できません。健康保険証が新規に発行されなくなったためです。有効期限内のものの取扱いは県によって異なります。
② 営業所技術者等(旧・専任技術者)
許可を受ける業種ごとに、営業所に常勤し、専らその職務に従事する技術者を置く必要があります。要件は一般建設業と特定建設業で異なります。
一般いずれかを満たす
- 国家資格等:施工管理技士、建築士、技能検定(1級・2級の技能士)、登録基幹技能者など、申請業種に対応する資格
- 指定学科卒業+実務経験:大学・高等専門学校の指定学科卒業なら3年以上、高校・専修学校の指定学科卒業なら5年以上
- 実務経験のみ:その業種に関し10年以上
技能士の資格をお持ちなら、10年の証明が不要になる場合があります。技能検定や登録基幹技能者は資格要件に含まれます。対応する業種であれば、工事資料を10年分そろえる必要がなくなります。ただし資格によっては合格後の実務経験年数が必要なものもあります。「資格は持っているが使えるか分からない」という段階でご相談ください。
特定いずれかを満たす
- 1級の国家資格者等:1級施工管理技士、1級建築士、技術士など
- 指導監督的実務経験:一般の要件を満たしたうえで、元請として直接請け負った一定金額以上の工事について2年以上の指導監督的な実務経験
- 指定建設業の7業種(土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園)は、実務経験ではなく1級の資格者等が必須です
※ 指導監督的実務経験の対象となる工事の金額は改正されることがあります。実際の取扱いは、申請時点の手引きで確認のうえ進めます。当事務所は一般建設業のご依頼を中心に承っています。
常勤性・専任性
- その営業所に常勤していることが必要です
- 他社の技術者、建築士事務所の管理建築士など、他の法令で専任を求められる立場との兼務は原則できません
- 兼務の特例:同一企業内で、かつ同一の営業所であれば、常勤役員等と営業所技術者等を兼ねることができます
- 営業所から著しく遠距離で通勤が不可能な場合は認められません
提出する主な様式
- 様式第8号:営業所技術者等証明書(新規・変更)
- 様式第9号:実務経験証明書(資格ではなく実務経験で証明する場合)
- 様式第10号:指導監督的実務経験証明書(特定建設業を実務経験等で受ける場合)
- 別紙4:営業所技術者等一覧表
実務経験は「何年やったか」では数えません
1日でもその業種の作業をしていれば、その月は1か月として数えます。たとえば2月25日から3月10日までの工事なら、2月と3月の2か月です。実際に動いたのは2月が4日間、3月が10日間でも、月単位で見れば2か月が埋まります。
ただし、同じ月を二重に数えることはできません。2月に3件の工事を請けていても、2月は1か月です。件数ではなく、埋まった月の数を数えます。
ご自身が思っているより、長くなることがあります。
「累計5年くらいかな」とおっしゃる方は、実際に現場に出ていた日数で数えていることが多いのです。ところが制度上は、1日でも作業していればその月は1か月として数えます。月に数日だけ入った工事でも、その月は埋まります。そうした月が積み上がると、ご本人の感覚より年数が伸びることがあります。
逆のこともあります。大きい工事を年に2件だけという方は、工期3か月の工事を2件請けても埋まるのは年6か月です。長く続けてこられていても、埋まった月を積み上げると届かないことがあります。
数えるのは在籍年数でも業界歴でもありません。契約書や注文書に書かれた工期で、埋まった月の数です。ご自身で判断される前に、まず書類を並べてみることをおすすめします。
※ 2業種を実務経験で申請する場合、同じ期間を重ねて数えることはできません。
実務経験の裏付け資料は、県ごとに違います
要件そのものは建設業法で決まっていますが、何をどれだけ添付するかは都道府県ごとに異なります。当事務所が確認できている県の取扱いを掲載します。
| 県 | 営業所技術者等の実務経験を証明する資料 |
|---|---|
| 山形県 | 実務経験証明書に、証明年度ごとに1件、契約書または注文書等の写しを添付。10年で証明するなら10件。 |
| 宮城県 | 実務経験証明書に記載したすべての工事について確認資料が必要。件数が多くなりやすく、資料の洗い出しと整理が要になります。 |
| 岩手県 | 原則1年につき1件。ただし10年以上の実務経験を証明する場合は、1業種につき5年分・5件まで。 |
| 秋田県 | 1年につき1件以上。ただし土木一式工事・建築一式工事は、算入したすべての工事について必要。 |
| 青森県 | 原則として1年につき1件以上。契約関係、工事内容、工事の時期、入金状況などを総合して確認されます。 |
上記は当事務所が確認できている県のものです。掲載のない県についても承ります。取扱いは改定されることがありますので、実際の申請では申請時点の手引き等で確認のうえ進めます。
常勤役員等の経営経験についても、県ごとに違いがあります。
宮城県では、許可のない期間の経営経験を、おおむね四半期(3か月)に1件程度の工事資料で確認する運用です。1年で約4件、5年ならおよそ20件が目安になります。青森県では、契約書・注文書・請求書のいずれか1枚があれば必ず認められるというものではなく、契約関係・工事内容・時期・入金状況を総合して確認されます。
その期間の常勤性を示す資料
- 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得確認及び標準報酬決定通知書
- 住民税特別徴収税額通知書
- ねんきん特別便、厚生年金加入期間証明書
- 所属企業の雇用証明書
- 個人事業主の場合は確定申告書
証明で行き詰まったとき
実務経験で証明する場合、止まるのは年数ではなく資料です。次のような状態からのご相談が続いています。いずれも、組み立て直せることがあります。
証明してもらう相手がいない状態です。それでも、当時の注文書・請求書控え・通帳の入金履歴が手元に残っていれば、証明の材料になります。まず、何が残っているかを一緒に見ます。
請求書控え、通帳の入金履歴、工事写真など、代わりに使える資料があります。何をどこまで認めるかは県ごとに違うため、申請先の取扱いに合わせて選びます。
「◯◯邸改修工事」のような名称では、どの業種の経験なのかが伝わりません。代表は1級土木施工管理技士です。工事の中身を伺えば、どの業種にあたるか、証明に使えるかの見当がつきます。
同じ月を二重に数えることはできません。件数のわりに月が埋まらない場合があります。どの工事を証明に使うかを先に決めてから資料を集めると、空振りになりません。
通帳を処分している場合は、金融機関で取引明細を再発行できることがあります。どの期間の分が必要かを先に絞ってから動けば、手間を抑えられます。
断られた理由が「資料が足りない」であれば、集め方を変えることで整理できた例があります。断られたときに言われた言葉を、そのままお聞かせください。
ただし、要件を満たさない案件について許可の取得を保証するものではありません。資料を見たうえで難しいと判断した場合は、その旨をお伝えします。
説明書は、お客様ごとに作ってお渡ししています
資料の集め方や、ご依頼者様にしか分からない項目については、その方の状況に合わせた説明書を、そのつど作成してお渡ししています。会社の形態も、残っている資料も、一件ごとに違うからです。
汎用の手引きではなく、その案件に当てはめて書いてあるため、どこに何を書くかで迷う場面が減り、書き間違いによる差し戻しが少なくなります。お渡ししているのは、実務経験証明書の記載方法、工事経歴書(様式第2号)の記載方法、常勤役員等の略歴書の記入方法、営業所写真の撮り方と写真台帳の4つです。
実際にお渡ししているものを、サンプルとして公開しています。
実際にお渡しするものは、提出先と資料の状況に合わせて、ご依頼者様ごとに作成します。
同じところで詰まっていた方が、いらっしゃいます
板金工事業の会社です。営業所技術者等を実務経験で証明する必要がありました。残っている書類を一つひとつ確認し、根気強く整理していく作業が続きました。途中で社長が諦めかけたこともあります。それでも一件また一件と積み上げ、工期の合計が要件を満たし、許可を取得しました。その後も毎年の決算変更届をお任せいただいています。
とび・土工工事業の会社です。大手の他事務所で断られていました。状況を伺う中で、社長である息子さんがかつて個人事業主として事業を営んでいた時期があることが分かり、その経営経験に着目することで要件を満たす道筋が見つかりました。無事に許可を取得し、親から息子へ会社を引き継ぐことができました。
いずれもこれまで弊所で扱った案件です。要件を満たさない案件について、許可取得を保証するものではありません。最終的な審査および許可の判断は、申請先の行政庁が行います。これまでのご相談・対応事例 →
「うちは要件を満たせるか」を、まず確かめます
工事を発注する側で約30年。1級土木施工管理技士として、工事の中身から業種を判断します。現在の経歴、資格、工事資料の状況を伺い、満たせている要件と不足している要件を切り分けてお伝えします。お手元の書類は、スマホで撮った写真を送っていただく形で構いません。新規許可申請のご相談は無料です。
※営業のお電話はお断りしています。
関連ページ
運営事務所
- ブランド名
- 建設業許可MIRAI
- 運営事務所
- 行政書士事務所みらい(代表 井苅 清実)
- 保有資格
- 行政書士/1級土木施工管理技士/宅地建物取引士/測量士補
- 所在地
- 〒990-0042 山形県山形市七日町一丁目2-36 CROSS七日町216
- 電話
- 023-606-0505
- FAX
- 023-606-5358
- メール
- info@kensetsukyoka-miraioffice.com
- LINE
- 友だち追加して相談する
- 相談予約
- カレンダーから日時を選ぶ
- 受付
- 平日 9:00〜21:00/土日祝 9:00〜17:00
- 掲載
- マイベストプロ山形(山形新聞社)
お問い合わせフォーム
うまく説明できなくても大丈夫です。建設業許可を取りたい時期、現在の経験・資格・会社の状況を確認しながら、必要な要件・書類・進め方をご案内します。お手元の書類は、スマホで撮った写真を送っていただく形で構いません。お急ぎの方は 023-606-0505(平日9:00〜21:00/土日祝9:00〜17:00)へどうぞ。※営業のお電話はお断りしています。
記載内容は制作時点の各県公式情報および建設業法・同施行規則に基づいています。要件・様式・添付資料の取扱いは改正されることがありますので、実際の申請では申請時点の手引き等で確認のうえ進めます。最終的な審査および許可の判断は、申請先の行政庁が行います。