COLUMN
建設業許可は、信頼関係がないと前に進みません
建設業許可の申請は、行政書士が一人で書けるものではありません。会社の中にある事実を、書類の形にしていく仕事です。だから、依頼者様と行政書士の間で話が通っていないと、途中で止まります。
ここでは、なぜ行政書士がこれほど多くのことを尋ねるのか、その理由を書きます。あわせて、私が実際に受任した中で印象に残っている2件を紹介します。
なぜ、こんなに聞かれるのか
建設業許可の審査は、会社の実態を見ています。実態は、社長の記憶ではなく書類で示すことになります。そのため、次の3つは必ず確認することになります。
1. 常勤役員等(旧・経管)が誰か
経営業務の管理を担う立場の方が、どのくらいの期間、建設業の経営に関わってきたか。この経験年数を書類で示すことになります。
2. 営業所技術者等(旧・専任技術者)が誰か
資格で証明するのか、実務経験で証明するのか。実務経験の場合、どの工事がどの業種に当たるかを一件ずつ仕分けます。
3. 常勤していることを、どう示すか
弊所のご依頼者様では、健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書をご準備される方が多い傾向にあります。何をもって常勤と認めるかは提出先によって扱いが分かれるため、着手前に提出先を確定させ、そこで何が必要になるかを確認します。
業種追加や更新から引き受けたときは、さらに確認が増えます
新規許可から関わっていれば、経緯はこちらが把握しています。しかし業種追加や更新の途中からお引き受けした場合、現在の許可内容も、常勤役員等が誰かも、営業所技術者等が誰かも、こちらは知りません。従前の申請書の副本を拝見するところから始まります。
この確認は、疑っているのではありません。省くと、申請そのものが組み立てられません。
実際にあった話
10年分の実務経験を、一緒に積み上げた
宮城県で板金工事業を営む女性社長からのご相談でした。営業所技術者等を実務経験で証明する必要がありました。
宮城県では、契約書等に記載された工期の合計が10年を超えることを示すことになります。残っている書類を一つひとつ確認し、根気強く整理していく作業が続きました。
途中で、社長が諦めかけたこともありました。そのたびに励まし合い、まるで同志のように、一件また一件と積み上げていきました。
工期の合計が要件を満たし、無事に建設業許可を取得。その後も毎年の決算変更届をお任せいただき、今もお付き合いが続いています。
「厳しい条件だったにもかかわらず、根気よく丁寧に最後までお付き合い頂きました。是非お勧めしたい行政書士さんです。今後もお付き合いさせて頂きたいと思っております。」
— 宮城県・板金工事業の女性社長より(Googleクチコミ ★5.0)この件が通ったのは、私が優秀だったからではありません。社長が、面倒な問い合わせに最後まで付き合ってくださったからです。
息子に、許可を取った会社を渡したい
親御さんには、「息子に、きちんと建設業許可を取った会社を渡してやりたい」という強い思いがありました。しかし大手の他事務所では「経営業務の管理責任者の年数が足りない」と言われ、断られてしまったとのことでした。
時間をかけて状況を伺う中で、社長である息子さんが、かつて個人事業主として事業を営んでいた時期があることが分かりました。その経営経験に着目することで、要件を満たす道筋が見つかりました。
そして、無事に建設業許可を取得。親から息子へ、会社を引き継ぐことができました。
この道筋は、こちらが一方的に調べて出したものではありません。何度もお尋ねし、その都度きちんと答えていただいたから見つかったものです。
要件を満たさない案件について、許可取得を保証するものではありません。最終的な審査および許可の判断は、申請先の行政庁が行います。
確認が「疑い」と受け取られると、そこで止まります
私が尋ねることは、依頼者様にとっては手間です。それは分かっています。それでも尋ねるのは、確認せずに書いた申請書は、審査の途中で補正を求められるからです。
止まった申請は、補正で追加資料を求められます。そのときに慌てて探すほうが、最初にまとめて確認するより、はるかに時間がかかります。許可が遅れれば、受注できたはずの工事が受けられません。
私は工事を発注する側で約30年おりました。1級土木施工管理技士でもあります。その工事が実際にどういう中身だったのか、どの業種に当たるのかを、書類の文字だけでなく工事そのものから判断できます。着手前にお尋ねしているのは、そのためです。
お願いしていること
- 質問には、分かる範囲で結構ですのでお答えいただくこと
- 手元にある書類は、そろっていない状態のままで構いませんのでお出しいただくこと
- 期限のあるものは、その期限までにご連絡いただくこと
こちらがすること
- 何のために必要な書類かを、その都度お伝えします
- 要件を満たさないと判断したときは、その時点で正直に申し上げます
- 現場が終わってからの時間に合わせ、夜21時まで、土日祝も電話を受けます
建設業許可は、書類を出して終わりではありません。毎年の決算変更届があり、5年ごとの更新があり、経審があり、入札があります。長い付き合いになる仕事です。だからこそ、最初の段階で話が通じるかどうかを、お互いに確かめておきたいと考えています。
まず、いまの状況をお聞かせください
許可を持っているか、どの業種を足したいか、資格を持っている方がいるか。その3つが分かれば、進め方の見当がつきます。
受付:平日 9:00〜21:00/土日祝 9:00〜17:00
事務所案内
- 事務所名
- 行政書士事務所みらい(建設業許可MIRAI)
- 代表
- 井苅 清実(行政書士/1級土木施工管理技士/宅地建物取引士/測量士補)
- 所在地
- 〒990-0042 山形県山形市七日町一丁目2-36 CROSS七日町216
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