山形県寒河江市の建設業者様から、無料相談をお受けしました。ご相談の内容は、業種追加と、経営事項審査(経審)・入札参加資格についての2点です。
この2つを同じ場面でご相談いただくことは、当事務所でも少なくありません。今まで積み上げてこられたご経験と施工実績があって、はじめて出てくるご相談だからです。会社がひとつ上の段階に進むとき、業種追加や公共工事への参入という新しい選択肢が自然と見えてきます。当事務所は、その一歩を書類の面からお手伝いする立場です。
1. 業種追加とは
すでに建設業許可をお持ちの会社が、別の業種の許可を追加で受ける手続きです。許可は業種ごとに与えられるため、許可を受けていない業種では、500万円以上(建築一式は1,500万円以上)の工事を請け負うことができません。
業種追加ができるかどうかは、主に次の2点で決まります。
- 営業所技術者等(従来の専任技術者)を置けるか
国家資格等で証明する方法と、実務経験(原則10年)で証明する方法があります。 - その業種で必要となる要件を満たしているか
経営業務の管理体制、財産的基礎、欠格要件などは、追加の場面でも改めて確認されます。
ご相談で多いのが「今持っている資格で、どこまで業種を増やせるのか」という点です。同じ資格でも、合格年度や合格後の実務経験の有無によって、追加できる業種が変わることがあります。まずは資格者証と実務の内容を確認するところからです。
2. 経営事項審査(経審)とは
国や地方公共団体などが発注する公共工事を、発注者から直接請け負う(元請となる)場合に、必ず受けなければならない審査です。会社の規模や経営状況などを、国が定めた算式で評価します。
手続きは、大きく次の順で進みます。
- 決算変更届(事業年度終了報告)の提出
毎事業年度終了後4か月以内に提出するもので、経審を受ける会社は、経審に対応した書き方で作成する必要があります。 - 経営状況分析の申請
登録経営状況分析機関へ申請し、結果通知書を受け取ります。 - 経営規模等評価の申請
上記の結果通知書をもとに、許可行政庁へ申請します。 - 総合評定値(P点)の通知請求
入札参加資格審査で使う数値です。
経審の結果には有効期間があり、審査基準日(決算日)から1年7か月です。公共工事を継続して受注していくには、毎年途切れさせずに受け続ける必要があります。
なお、評価の点数は、会社の実態と国が定めた算式によって決まるものです。行政書士が点数そのものを動かせるわけではありません。当事務所がお手伝いできるのは、御社の実態を、経審の記載ルールに沿って正確に、漏れなく書類に表すことです。
3. 入札参加資格審査申請
経審を受けただけでは、まだ入札には参加できません。入札に参加したい発注機関ごとに、資格の申請を行う必要があります。
- 県、市町村、国の機関など、機関ごとに別々の申請になります
- 受付時期(定期受付・随時受付)や有効期間は、機関によって異なります
- 申請には、経審の結果通知書や納税証明書などが必要になるのが一般的です
どの機関に登録するかは、御社が実際に工事を行っている地域と、これから狙う工事の内容から決めていくことになります。
4. 公共工事に進むときの流れ
| STEP 1 | 決算変更届(経審に対応した書き方で作成) |
| STEP 2 | 経営事項審査(経営状況分析 → 経営規模等評価 → 総合評定値) |
| STEP 3 | 入札参加資格審査申請(発注機関ごと) |
この3段が、公共工事に参入するときの本筋です。業種追加は、この流れに必ず含まれるものではありません。業種追加は「請け負える工事の幅を広げる」ための手続きであり、公共工事に進むかどうかとは別に判断できます。今回のように両方をご相談いただいた場合も、当事務所は分けて整理してご説明しています。
5. 発注者側にいた立場から
当事務所の代表は、地方公務員として約30年間、公共工事を発注し、監督する側におりました。設計書の作成、現場の監督、提出書類の審査に加え、入札参加資格の審査も担当しています。
専門工事業者が公共工事に参入するということは、元請として工事全体を回す立場に立つということです。施工体制台帳、施工計画書、出来形・品質管理、監督員とのやりとり──元請に何が求められるのかを、審査する側から見てきました。その視点から、書類の準備と今後の進め方をご説明します。
6. 費用の目安
| 業種追加 | 44,000円〜(税込) |
| 経営事項審査(決算変更届込み) | 165,000円(税込) |
| 入札参加資格審査申請 | お見積り |
※上記は報酬額です。申請手数料などの法定費用は別途かかります。
ご相談は無料です
「今の資格でどの業種が取れるのか」「経審を受けるとして、うちは何から手を付ければよいのか」といった段階のご相談で構いません。山形県内はもちろん、東日本全域からオンラインでご依頼いただけます。